株歴30年生の雑感ブログ

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エネチェンジはやっぱり変!?

おはようございます

 

昨晩の米国株式市場は小幅安となりました。

NYダウ   -106.77    35544.18

NASDAQ     -175.64           15237.64

S&P500       -34.88              4634.09

VIX指数       +1.45                   21.76

原油             -0.95                   70.34

為替                                         113.74

 

寒くなってきましたね、でももっと寒い話がありまして・・・ 先日書かせていただきました「エネチェンジ」なんですけども、悪い予感は当たるものでして、公募で購入された方は昨日から売却できることになったんですが、終わってみたらストップ安。公募増資をした際に新株発行と同時に現経営者が保有株を売出ししたわけですが、1株5,584円の価格で城口社長は285,000株を放出されました。その額ざっと16億円という金額が入る計算です。これはこれで一応何も問題はないんですね、ただその値段で投資家の皆さんは買われたわけです。そして昨日のストップ安4,160円でしょ、そりゃいくら株だって言ったってねぇ、あんまりじゃないですかって話にもなりますよ。掲示板の書き込みも荒れてましたね(笑)、それでもね、悪く言わない方もいらっしゃるんですよ。全てを飲み込んでエネチェンジの将来性を信じて、じっくりホールドしますって人もいるんです。まぁ確かに、超短期で言えば恨まれる話ですが、そもそも株式投資は長期投資と考えている人からしたらそこまで粘着的になじる話でもないのでしょうね。それでも私からしたら既存の株主に対して配慮の足らないやり口と言わざるを得ない感は否めません。株価は上昇基調で業績も良くなっていて、投資ファンド設定による外国企業への投資や株式分割などで株価もすこぶる調子よく上げていました。最高値では9,180円を示現しこのまま行けば1万円ももう目前というところで公募増資の話を出してきます。それというのも、一般的なイメージからしますと分割発表で株価上昇のすぐ後に公募増資を発表するという順番はおかしいと感じるんですね。何故かというと株式分割は基本的に分割後株価はその比率に応じて安くなります。1:2の分割であれば株数は2倍になりますが、株価は逆に半分になるわけです。株式分割をしようが、会社の全体像にはなんら変化はないからです。ただ一般的には株価が安くなるという事は買いやすくなると捉えられていて、投資家にとってはプラス材料と言われているんです。そしてマザーズ市場にいる小型株の分割は、その企業が成長過程にあるという風に解釈される事が多いんですね。ですので分割が発表された場合は株価はそれを評価して上がることが多いわけです。悪く言うとそうやって良い材料を先に出すことで株価をつり上げておいて、その後に公募増資を発表するという事を今回はワザとやったと考えられる事になります。別に違法行為をしているわけではありませんが、公募でしかも今回は新規発行と売出しの両方の方式で出してきました。これも違法でも何でもないんですが、新規に発行するということは発行済み株式総数を増加させることになり、1株当たり利益を希薄化させる効果を出してしまいます。株価の適正値を計る指標の一つに「1株当たり利益」というものを比較対象の代表的な指標としています。これは同じ利益の額であったとしても、会社がどれくらい資本投下していて、1株あたりに直してどれくらい儲けているかを分かりやすくする指標といえます。その分母を大きくしてしまう事で、株主からしたら自分の持株分の利益が株数全体の増加により少なくなってしまうことを意味してしまいます。株主からしたらとても嬉しくない話になるんですね。しかも、今回は「売出し」といった方法でも株式を放出する事になりました。これは大株主が、例えば株主数を増やすためとかの理由で自分の持ち株を一般に売出して株主になってもらうようにすることを意味します。株式を上場・維持させていくためには取引所の定めるルールが様々ありまして、それらに適応させるために大株主に株式を出させることもあるんです。しかし今回その放出を引き受けたのは他ならぬ代表権を持つ経営者二人です。普通に考えたら増資をしてこの先もっと積極展開を図ろうとするのであれば、その先に想定できるのは会社の更なる発展です。その発展を一番享受できるのは他ならぬ経営者たちですよね。その恩恵を享受されるはずの経営者のトップ二人が率先して自社の株式を放出するということは、投資家宛に出している様々な経営計画による成功の果実を放棄する事になります。そんな経営者いますでしょうか?普通に考えたら何のためにリスク背負って会社経営しているんでしょうかって問われますよね。そこら辺を考えると今回のエネチェンジ公募は疑問符だらけになるんですよね。いやね、経営者側の論理も分かるんですよ、色んな事情はともあれ、自社の株価が高くなってくれたならこれ幸いと資金調達しておきたいとかね。自社株を売れば億単位のお金が入ってくることにもなりますね。もちろん税金は最高税率になるでしょうけど、それにしたって巨額のキャッシュを持てることになりますよね。そんな成功者の道を歩めるのは良いことだし、それこそおめでとうございましたってことでもあるんだけど、その裏で会社を信じて公募を買ってくれた、いわゆるエネチェンジを応援してくれた株主たちがその分資産を減らすという事になったんでは本末転倒という事になりますよね。可哀そうと言いますか惨いなというのが今回の公募で初めてエネチェンジ株を持ってくれた株主の方々です。右肩上がりの相場展開を見せながら、分割まで発表し、これからは投資ファンドを使った海外勢との連携なども期待させておいてからの公募増資からのストップ安ですからね。公募株を購入された方からしたら「なんじゃこりゃ???」って事になっちゃいますよね。しかも何故か18日の土曜日に説明会をオンラインでやるというじゃないですか。これだって株価はストップ安しているのに今週末にならないと説明会を開かないって何で?って余計に思いますよね。すでに上場してそれなりの時間が経っているにも関わらず、そんなペースでしか行動できないというのも評価を落とす事になってしまいますね。これでは株主からの信頼は全くと言っていいほどなくなるでしょうね。東大卒でしたっけ?やっぱり東大出って空気読めないような気の利かない奴なんだなってレッテルを貼られかねない話ですよね。ま、もっとも、結果として株価が爆上げしてくれるなら良いんですけどね。何を言っても今回のPOはお粗末と言いますか、多分に恣意的なものを感じざるを得ない動きとなってしまいました。エネチェンジや城口社長以下経営陣の今後の態度や行動を見ていかなければならないと思いますが、こうしたやり方を誰が画策したのかはっきりさせたい気もしますね。というのも今回のやり口を社長などが独自で思いついたのなら、やっぱり頭いいなって感じもしますけど、この順序でのやり方は誰かが入知恵したと考えるのが一般的だと考えます。幹事証券証券会社なのかどこぞの投資顧問なのか分かりませんが、普通なら主幹事証券会社がその座を降ろされたくないとかの保身からやったとかになる可能性はありますね。真相は分かりませんが、独断で現経営陣が指揮してやったというならこの会社への投資は声を大にして止めるよう広めていきたいですね。

さて、何やら文句みたいな格好になってしまいましたが、私が買ったわけではありませんのであしからずと言ったところです(笑)しかし、こういった不自然な公募増資によって、一時的とはいえ数百億円の時価総額の減少となってしまいましたし、手に入れた現金は精々数十億円です。費用対効果といいますか、現金が欲しかったのかもしれませんが、だったら銀行から借り入れは出来なかったのでしょうか。もしくは社債の発行とかね。なにかこう不自然さを感じてしまうんですよね。これが株式なんだって言われればそれもそうなんでしょうけど、やはり釈然としない案件でした。

今日も朝は寒いですが、天気予報では昨日ほど寒くはないようです。明日からまた天気は下り坂のようですし、日が差さないと寒さも堪えますよね。寒さ対策をしっかりとなさってお過ごしください、それでは。