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外国債券で資産運用

仕組債

EB債

 こんにちは

 

今回は外国債券の範疇になる仕組債について話してみようと思います。

「仕組債」と一口に言っても対象資産によっていくつかの種類分けが出来ます。

具体的には、為替系、株式系、金利系、クレジット系などでしょうか。

 

まず今回は「EB債」という仕組債について解説してみようと思います。

EB債:Exchangeable Bond / 他社株転換可能債・・・と言います。

つまり株式系の仕組債と言う事になります。

債券投資歴のある方であれば一度は聞いたことがある、もしくは既に投資したことがあるかもしれませんね。

 

この債券の仕組みは以下の通りです。

 

まず、形式としては円建債券で発行されます。

 

円建ですが、同じ円でもユーロ円を指すので外国債券の中に入ります。

 

そして債券は額面販売です。

額面販売とは、例えば100万円を額面とすると、基本的に新規で発行する時は払い込み価格も100万円となり、償還を迎えると額面で返還される商品です。

債券は取引を額面単位で行うルールとなっているんです。

 

そして、EB債の場合はある条件に達するとある銘柄の株券で償還する事になります。

普通の債券は、国債社債等のことですが、償還したら額面金額を現金で返還します。

EB債もある条件を満たさなければ現金で償還されます。

この「ある条件」がEB債の特徴でありリスクとなります。

具体的にある条件を仮定してみましょう。

 

銘柄名 : ヤマト商事興業株式会社発行  

      2年10%or1%デジタルクーポン型

        ムサシ造船株参照 他社株転換可  

                     能債(EB債)

 

条件

発行体     : ヤマト商事興業株式会社

償還      : 2022年12月31日

ノックイン   : 60%

早期償還価格     : 105%

利率      : 10%or1%

利率決定価格  : 80%

 償還・利率判定日: 3か月ごと

 

このような条件のEB債があったとします。

まぁごく一般的な条件だとは思いますが。

 

まず特徴的なのは債券を発行するのに、条件次第では償還時に現金でも発行会社株でもなく、他社株で受け取らなければならない事があると言うことです。

だから銘柄名が他社株転換可能債となっています。

 

この場合で言えば発行会社は「ヤマト商事興業」なんですが、株券償還時には「ムサシ造船」の株で償還されてくると言う事になります。

 

「ん?」、「あ~、そうなの」っていう感じかもしれませんね。

何となく説明されれば分かるけど、納得したようなしないような・・・

 

取り敢えずそう言うモノだと思っておいてください。

 

 

そして条件面の説明をします。

 

まず気になるのが「ノックイン」ですね。

こちらは、債券が償還する直前までの間に一度でも当初の基準となる株価から予め決められた水準以下となる株価(ノックイン株価)となった場合は、元の水準以上にならない限り株券で償還しますという決まりごとの事を言います。

 

例えば、このヤマト商事興業の株価が1000円だとします。

ノックインの水準は60%なので600円ですね。

このEB債を保有していたとしますと、仮に株価が600円を下回った場合はノックインしたといいます。

 

そうなると一気にこの債券のリスクが表面化した事になりますね。

なにしろ今後は株価変動の影響を直接受けるようになるんですから。

 

もしこのまま株価が上昇しなければ、ずっと評価損を抱える事になります。

一方で株価が上がりさえすれば、万事OKです。

最も良いのは償還近くでノックインしたものの、それまでは高い金利を享受し続けて、償還で株券になって返ってきたあと、株価上昇で元の1000円を超えて上がっていけば最高ですね。

 

そんなに都合良く行かないですけどね。

 

逆に最悪なのは、EB債を購入した後に悪材料が出て株価が下がり金利は低いままついにノックインしたまま償還を迎え株券になったものの、その後もさっぱり株価が上がらないとゆー状況になることでしょうか⁉︎

 

次に利率についてです。

「10%or1%」となっています。

そして「利率判定価格」として80%と書いてあります。さらに利率の判定日が3ヶ月毎となってますね。

この意味は、支払われる利息が3ヶ月毎に当初株価(1000円)に対してその80%水準である800円よりも上か下かでその時の利息が10%か1%になる事を言っています。

800円よりも上なら10%

800円よりも下なら1%

という意味です。

 

続いて「早期償還価格」について説明します。

105%とあります。

これも当初株価に対してで、1000円に対して5%上の1050円以上で3ヶ月毎の判定日を迎えた場合はその事をもって償還する事となります。

本来は3年ものの債券なんですが、この条件でいけば最短で3ヶ月での償還があり得る事になります。

もし早期償還条項にならなければ、また3ヶ月後の判定日の株価を見て判定されるという仕組みです。

 

何故このような条項を付けるのか?

 

株価の上昇によってこの条件が満たされるわけですが、この債券の裏側には相対取引でオプション売買をしている相手方が存在します。

その相手方が不利になるから、が実情と考えられます。

 

つまり、この条項を付けなかったらどうなるか?

 

株価が上昇し続けた場合は、オプションの売る権利をこちらから購入した相手方にとっては安く売れる可能性がドンドン低くなりますよね。

 

オプションの売る権利とは、この例でいけば、例えば1050円で3年間いつでも株価がいくらでも売ることができる権利なんですが、株価が1500円とかになってしまったら、1050円で売る事は無意味になりますよね。

しかも、高い金利を払い続けなければならないですしね。

 

逆に下がれば下がるほど売る権利の価値は高くなりますよね。

今800円の株価まで下がっていても、1050円で売る権利を行使すれば良いですからね。

 

だから相手方はある意味ロスカットするようなものなんですね。

この例で言うと5%株価が上昇したら損切りすると言う事です。

 

問題はこのEB債を購入した側です。

つまり、ノックインしたら株で受け取るわけですが、株価が上昇し当初株価までにはならないと損を抱えたままになります。

こちら側はロスカット出来ないんですね。

ある意味片道切符とも言えます。

 

EB債否定派はこことリスクリターンを突いてくるわけです。

 

上がってもその恩恵がないのに下がった場合のリスクはデカイとゆーわけです。

 

一理あります。

条件によってはそうですね。

金利が低すぎる、ノックインレベルが高いなど、その時の状況で出てくる条件が変化するんです。

その場合には見合わせた方が良いと思います。

 

と言うわけで早期償還について説明いたしましたが、少し話が逸れてしまいました。

 

これで大体の言葉の意味については説明させていただきました。

ご理解いただけましたでしょうか?

 

これらを踏まえ、よく考えてみる事をお勧めします。

 

 

さらに付け加えると、ノックインしない場合には、この例でいくと、利率判定の80%以上からノックアウト(早期償還)する105%以内に株価が収まっているのが理想系となります。

何だかんだ言って高い利息を受け取りつつ、ノックインもノックアウトもせずに運用が続き、結局は償還して額面金額が現金で返ってくるということです。

 

そもそもEB債という商品は株価の値上がり益を放棄する代わりに株価下落のリスクを一定水準までは発行体が受けると言う約束の下に作られた債券です。

なので、本来的には株価下落時に想定される損失に見合った金利を受け取る条件でなければ投資する上でリスクとリターンが釣り合わなくなります。

 

しかし大抵の場合はEB債を組む証券会社が手数料を中でもらっているので、その分投資家側の受け取りは減る事になります。

 

証券会社側としてもボランティアではないので無手数料なはずはありません。

 

しかし通常、購入時に投信などのように手数料が見た目では発生しない為、販売時手数料は一見すると無い様になっています。

でも証券会社としてはこの債券を作る際に中でちゃんともらうものはもらっています。

 

まぁ これは手数料を明示して販売していない様々な業種でも言える事で、普通身の回りを見渡しても、購入した商品の価格のうち利益がいくらかなんて分かるものはあまりないですよね。

例えば、自動車を買ったときにその利益の内訳が詳細に記載はされていませんし、自動車販売会社でも1台販売するといくらもらっているかなんて記載してないですよね。

それと同じです。

債券と言う商品はEB債に限らず、ほぼ全てそういう販売手法なので、手数料金額は書かれていません。

 

なので証券会社側がこの条件で良いなら買ってくださいと言う事なので、嫌なら買わなければ良いだけです。

しかし、実際にはこの低金利の中、株の変動リスクをもろに受けたくはないがもう少し高い実入りが欲しいと言う要望も多く、法人・個人のどちらにも売れているようです。

 

 

仕組債に共通している事なんですが、対象資産が値上がりした場合にあまりメリットがありません。

当然なんですが、対象資産をそのまま保有するリスクを軽減しつつ、それなりの利回りを出そうとしてますからね。

為替ものなら、円安メリットがないとかね。

 

 

 

さて、ここからはEB債を購入する時の注意点について話してみようと思います。

 

まずは銘柄です。

いくつかのEB債を経験されると何となく分かってきますが、やはり銘柄は重要です。

値動きが大きいか小さいか、出来高が多いか   少ないか。

会社の業績はどうか、財務はどうか。

過去の株価はどうか、それに対して今はどの位置にあるのか。

などなど、見るべき所はそれなりにあると思います。

 

あとは、債券としての期間、金利、ノックイン、ノックアウト、利率判定水準といった条件がどうなのかですね。

期間が短ければ金利は低くなり、長ければ高くなります。

ノックイン、ノックアウトの水準も当然影響してきます。

これらを総合的に勘案し買うべきか見送るべきか見極める事が大事になります。

 

ただし対象資産が変動するものなので、大丈夫と思って購入しても、絶対はないという事は理解して下さい。

 

 

株で償還する事があるEB債。

 

大体の場合、株券償還した時は株価が下落している時が多いはずです。

株ですから、下がるだけではなくてまた上がる事も多々あります。

もちろん下がったまま中々上がらないこともあります。

 

しかし、ノックインした事のあるかなりの銘柄は保有し続けた場合、当初の株価まで戻ってくるケースは多いと思いますし、資金的余裕があるのであれば、全部とは言いませんがナンピンする事もありだと思います。

 

そう言った意味でも使い勝手の良い商品なのでないかと思っています。

 

 

次回はまた違うタイプの仕組債を説明してみたいと思います。