株歴30年生の雑感ブログ

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外国債券で資産運用

国債券で運用してみよう

 

国債券で運用するメリット

 

 外国債券は何がいいのか?

 前回は外国債券で運用する事のリスクについて説明しました。

 今回は逆に、メリット・リターンについて説明していきたいと思います。

 

 外国債券のメリット

 ・日本では得られない金利収入

 ・外国為替が円安になる事による為替差益

 

 これが主なメリットになります。

 1つずつ解説します。

 ・日本では得られない金利収入

  日本は世界的にも歴史的にも未曽有の低金利になっていますよね。

  しかも今後も暫くは続きそうです。

  そんな環境だからより一層外貨投資へ資金が流れているんでしょうけど・・・

  そうです、やはり金利の力は凄いんです。

 

 例1

  南アフリカランド建債券

  金利 7%

  利払日 9月30日 年1回利払い

  期間 5年

  単価 100

  格付 AA

  ランド 1ランド=8円

  以上の条件で100,000ランド買付けたとしましょう。

  購入代金: 100,000ランド×100%×8.3円=830,000円

       (為替手数料を±0.3円とする)

  

  83万円出してこの外債を購入すると5年間毎年7%の利率が受け取れる事に

  なります。

  額面が10万ランドですから、利払日に為替がたまたま購入時と同じであれば、

  税引き後約43,000円ほどの収入となります。

       100,000×7%=7,000ランド 7,000×7.7円=53,900円

   53,900円×約80%=43,120円

 

  ここでご注意点

  利率は額面に対して支払われます。

  外国債券であれば、上記のように10万ランドに対して7%の金利となります。

  支払った83万円に7%ではないのでお間違いなく・・・

 

  為替が全く同じであれば、償還まで保有することでこの5年分で約21万円の受取

  だった事になります。

  830,000円ですよ!

  銀行に5年間預けたら利息はいくら付きますか?

 

        因みに、スーパー定期はここ暫く、0.010%

            830,000円預けて 年間で83円です・・・

          5年で500円にも満たないですよ。

       もちろん、損はしませんが・・・

 

  それくらい違うんですね。

  手取りベースで元本に対し約26%相当になるんです。

 

  リスク説明のページでご説明しましたように、為替変動リスクや新興国特有と言っ

  ていい、カントリーリスクなどもあります。

  また、為替のコストも先進国に比較して高めです。

  でもこんなにいただけるんです、保有している限り。

  もし、この資金については10年くらい寝かせてもいいと言う資金なら、そしてこの

  債券の期間が同様に10年物だとしたら、10年間利息をもらい続けられるわけです。

  だとすると約43万円の金利収入です。

  実に元本の半分以上を稼ぎ出せます。

  少し言い過ぎになりますが、じゃあ20年同じ金利で運用出来たら・・・

  利金の合計は86万円になりますね。

  どうですか、元本回収ですよ。

  そこまで持ち切れるなら為替がいくらでも問題ないですよね。

 

  もちろん今の説明は語弊があります。為替は常に変動しますから・・・

  保有期間中、ずっとなだらかに円高だったら20年かけて高金利であっても元本まで

  は回収できないでしょう。そういった事もあり得ますからね。

  それでもトータルで損になるのは、相当な円高になる必要があります。

  将来どうなるか? 

  これは何度も言いますが、分かりません!

  でもある程度金利は読めますし、額面償還ですから元本も読めますね。

 

  ・外国為替が円安になる事による為替差益

 

  為替は常に変動しています。

  新興国通貨は先進国通貨に比べると変動幅が大きいです。

  しかも通貨の流通量が少なくなるために換金性についても先進国と同等ではありま

  せん。従って為替の手数料も高めになります。

  しかしながら、為替も外貨が安い時に購入出来れば、他の資産、株や商品同様、

  値上がり益を狙えます。

  普通にドルを100円で買って、将来のある時に110円になったら円に戻せば10円分

  円貨ベースで儲かりますね。

  先ほどの南アフリカランドのケースで言えば、8円で買って10円で売れるなら2円

  儲けられたわけです。

  外国債券を購入した時点から円安になり、為替コスト分を越えてくれば後はどこま

  で円安になるかですね。

 

  南アフリカランドの将来の動きは約束できませんが、現時点で仲値8円だと半分は

  4円です。今まではですが、4円になった事はありません。かと言って将来絶対に4

  円以上の円高にならないとは限りません。

  因みに、南アフリカランドは2016年頃に6円台前半までありました。なので現実的

  に考えて、8円が6円になる事は今後において起こる可能性はそれなりにあると言わ

  ざるを得ません。

   ですので、為替に対する絶対と言う事は言えないのですが、そのリスクを受け入れ

  られるなら、外国債券を保有する事はいいと思います。

 

  もっとも、逆に円安になる可能性もあります。

  相場ですので何かしらの理由でランドが買われる事になれば9円、10円となる可能 

  性も円高になる可能性と同じくらいの確率であります。

  そうなれば前述したように為替差益が発生する事になります。

 

  以上が外国債券のメリットになるわけですが、

  もう少しメリットについて説明させてください。

 

  外国債券、その魅力は日本と比べて金利が高くて円安になれば余計に儲かるという

  事なんですが、それ以外にもメリットはあると思うんです。

 

  それは債券であると言事です。

  債券と言う商品の特性と言っていいと思いますが、債券は必ず償還しますよね。

  債券の発行時に、発行条件を決めますが、その中に期間があります。

  債券は期間満了になると償還して額面で返還されます。

  このことはもの凄く大きい事で、株や商品ですと、為替と同様(債券も償還までは

  動き有)変動しているんですが、償還がないですよね。

  債券は何年何月何日になると償還しますと決めてあります。

  ですので、例えば、5年後に額面100万円とか10年後に10万ランドとか決められた

  額面でお金を返してくれるんです。

  外国証券の場合はその償還した時点の為替が問題になるんです。

  

  今は2019年ですが、米国株はこれまでリーマンショックなど大変大きい調整を経て

  今に至っており、その上で史上最高値を付けています。結果的には米国株を途中で

  売らずに、もしくは完璧に高値売り安値買が出来た人はかなり儲けられています。

  それは尊敬に値します。普通、どこかで売ってますから・・・

  

  外国債券は商品性格上、株に比べるとそれ程儲かると言う商品ではありません。

  しかし、当初決められた一定期間経過で、債券の償還が到来しますので、運用の

  計画が立てやすいです。また、金利収入が読めますのでその点も運用上の利点にな

  ります。

 

  私はよく言うのですが、為替の変動で儲けたいならFXをやった方が良いと言ってま

  す。いつでも売れるからです。

  外債が良いのは今日の明日で売買するためにやるのではなく、金利収入を得るた

  めに基本長期での運用をするものだと言っています。

  途中で売却するのは、極端に円安になるか、どうしても資金需要が出来たときだけ

  にすべきです。

  株にしろ為替にしろおよそ相場と名の付くものの将来の価格など、自分で決められ

  るものではありません。

  なので短期で売買するのはダメではないんですが、一方で長期的な視野に立ってあ

  る程度の金利収入を得ようと思えば、長い間金利が受け取れる外国債券は有効だと

  言いたいのです。

 

  そしてもう一つの考え方として、どの通貨でも良いのですが、買ったら売らない。

  少し大げさですが、一生売らない位のつもりで保有するのも手だと言う事です 。

 

  現在では大抵の通貨が、債券の償還とともに同通貨同士であればそのまま継続して

  同じ通貨のまま運用できます。

  つまり、最初に購入した債券が一旦償還したとします。

  その時にもの凄く円安になっていたら円にすることもありです。

  しかし、もっと円安になるかもしれません。

  逆に円高に振れるかもしれません。

  なので局所的にはどっちが良かったかは断定できません。

  でも、売って円にしてしまったら、外国債券の高い金利は受取れませんね。

  外国債券で保有していればこその高金利なわけです。

  あくまで置いておける資金になりますが、折角為替コストをかけて保有する事にな

  った外国債券をすぐに売るなんてもったいないと思うんです。

  日本の金利が何時までこんな低金利なのかは分かりません。

  しかし、高金利通貨の外国債券を1つ2つ持つことがそんなにマズいでしょうか?

  極端な事を言えば米ドル債でもいいんです、基軸通貨ですから。

  国債は今は低金利ですが、社債なら高金利もあります。それを償還の度にドルのま

  ま乗換えて行けばそれなりの金利はドルでも受け取ることが出来ます。

 

  長くなりましたが、外国債券はリスクもあります。しかし、メリットもあるんです

  ね。為替の変動の影響を受け、同じ利率でも年によって円ベースの受け取り利息が

  減額する事も生じます。

  でも、株が大幅に下落するリスクに比べたら微々たるものです。

  そういった意味では高配当株を長期的に保有する感覚に似てますね。

  目先勝負する資金と長期的に運用する資金は別になるかと思いますが、長期的視点

  にたった運用には外国債券は最適な商品の1つだと思います。

  

  色々と長い説明になって申し訳ないのですが、外国債券運用についてまとめます。

 

  外国債券の運用は基本長期的に構える事

  為替の動きで一喜一憂しない事

  短期ならFXや株の方がマシ

  

  基本的にはこのように考えております。

  ありがとうございました。